2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

トーマス・マン「ヴェニスに死す (岩波文庫)」読了。

老作家 グスタフ・アッシェンバッハがどんどん狂っていく様が描かれる。これは、マン自身のある種の自嘲でもあるのかなぁ。

巻上公一@ロジウラのマタハリ。

聞いてはいけないものを聞いてしまったような、見てはいけないものを見てしまったような、でも、笑える。ノルウェーの穴なしフルートやトゥバ共和国の弦楽器など、珍しくも愉しい。口琴欲しい。ライブ後に購入したヒカシューの新しいアルバム「転々」が、こ…

「トオマス・マン短篇集 (岩波文庫 赤 433-4)」読了。

初期の短篇。とのことで、比較的似たテーマの内容が多いという印象。「芸術と人生、芸術家と俗人という対立」と解説にあり、自尊と自己卑下と言い換えることもできるのだと思う。未だにまるで中学生みたいに八方塞がりで日々葛藤と矛盾ばかりで全く自己確立…

シラー「美と芸術の理論―カリアス書簡 (岩波文庫 赤 410-2)」読了。

薄い文庫だからとなめてかかったら、まぁ〜難しい。カント哲学を下敷きにしていてその筋の用語が出てくるので、基礎知識がないときつい。さくっと言えば「美とは自由に基づくもの」という感じだろうか? 一切は、各々のものがただ、自己の考えにだけ従って動…

Tomovskyワンマン@アポロシアター

「BEST2」のレコ発ツアー。全体的にハイテンションで客に盛り上がりを強要しつつ、「今回は喋らない」という宣言も何処へやらの饒舌っぷりの良いライブだったが、個人的には、斜め前の斜め前ぐらいの人が貧血で倒れたのに自分は何もできず…という一幕にてリ…

谷川渥「廃墟の美学 (集英社新書)」読了。

廃墟の表象史として興味深く読んだが、写真がモノクロで小さいのが惜しい。新書なので仕方がないが。

柏木博「デザイン戦略―欲望はつくられる (講談社現代新書)」読了。

以下メモ。「モノのデザイン」によって、まさに人間の生活自体がデザインされてゆく。モノの消費は利用価値からイメージ面へと移行し、家庭は「家庭を演じること」と化し、他者との些細な差異にしか自身の価値を見出せない。約20年程前の本だが、内容的には…