トーマス・マン「トニオ・クレエゲル (岩波文庫)」読了。

芸術家としての価値観と市民生活(への軽蔑と憧憬)との葛藤を描いた、著者の自伝的小説。かつて大正〜昭和初期にかけて日本のインテリに広く読まれたそうな。ストーリー的には「ヴェニスに死す」との対比も。この時点で既に男色癖があったらしいことも読み取れる。