向かい風を体いっぱいに受けて、フガジを轟音で聴いて鼓膜から血を流しながら、発火しそうなほど全速力で駆け抜けたい。

そのまま道の真ん中に倒れこんでしまったら、どんなに爽快だろうか。

配偶者から「危ないからもう車の運転はするな」と言われて、ここしばらく
運転を止めている。「隣に乗ってて落ち着かない、怖い」そうだ。しかし、
運転をしなくなって結果的に良かったような気がする。今の精神状態で車に
乗ってたら、間違いなく事故を起こしたと思う。何事にも集中できない。
いつもボーッとする。

というか今は自転車も危ない。自分の存在を車が気付いているかどうか、
ドライバーの視線で確かめることがよくあるが、最近は人の目を見るのに
抵抗がある。しかし自転車に乗るのをやめることはできない。ずーっと
自転車に乗っていられたら良い。

嫌なことばかり考える。憂鬱なことばかり想像する。もし今、両親が病気に
なったらどうなるだろう。配偶者が入院したら。

未来なんか。将来は憂鬱だ。行く先は暗い。